『バージェスの文学史』

バージェスの文学史作者: アントニイ・バージェス,Anthony Burgess,西村徹出版社/メーカー: 人文書院発売日: 1982/10メディア: 単行本この商品を含むブログ (1件) を見るサー・バージェスによる英語圏文学史。地震前からひたすら読み続け、発生後はまるで精…

悼み/痛み

地震発生から1週間が過ぎました。 被害に遭われたすべての方、今なお被災地で苦しんでいる方々に、心よりお見舞い申し上げます。どうかこれ以上の犠牲が広がりませんように。そして一日でも早く、平穏な日常が取り戻されることを祈っています。 私にとっても…

『GANTZ』

人気マンガを若手実力派(と言われてる)の共演で映画化。テンポのもたつきとか、アクションが見てて楽しめないとか、映画として欠点をあげればきりがないけど……(あ、ホラーっぽい前半は、けっこう怖いしエグくていい感じでした)。 さすが原作が売れてるだ…

『黒檀』

黒檀 (池澤夏樹=個人編集 世界文学全集 第3集)作者: リシャルト・カプシチンスキ,工藤幸雄,阿部優子,武井摩利出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2010/08/11メディア: 単行本購入: 4人 クリック: 58回この商品を含むブログ (31件) を見るポーランド出身…

『ソウル・キッチン』

ハンブルクの線路沿いでカフェを営む、うだつのあがらない青年のもとに、刑務所帰りの兄、腕はいいが偏屈なシェフがやってきて、客層ががらっと変わる。カフェの乱痴気騒ぎ(って死語かも)は盛りあがって楽しいし、笑える場面もあるけど、オチはけっこう乱…

『闇の列車、光の旅』

中南米の不法移民が、列車の屋根に乗って移動する姿が衝撃的。ストーリーラインや人物の書き込みは少し物足りないところもあるけど、若さと勢いを感じる映画だった。スリルあってよかった!アクション演出もキレがあって、もっと大がかりな作品でも映えそう…

『ソーシャル・ネットワーク』

フィンチャー監督の新作。つくりこんだ美しい場面は相変わらず多いけれど、隅々までコントロールしきれていない粗さも残り、逆にそこが胸をうつというか、見終わった後もじわじわ高揚感が続くような、ふしぎな感触を残す映画だった。 ザッカーバークはfacebo…

『フリアとシナリオライター』

フリアとシナリオライター (文学の冒険シリーズ)作者: マリオバルガス=リョサ,Mario Vargas Llosa,野谷文昭出版社/メーカー: 国書刊行会発売日: 2004/05/01メディア: 単行本購入: 3人 クリック: 65回この商品を含むブログ (31件) を見るポップな表紙につられ…

『世紀の空売り』

世紀の空売り作者: マイケル・ルイス,東江 一紀出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2010/09/14メディア: 単行本購入: 25人 クリック: 234回この商品を含むブログ (51件) を見るリーマン・ショックで世界経済は大打撃を受けたが、その破滅を予測して、逆に儲け…

『ハング・オーバー!』

ベガスのホテルで目覚めたら、記憶をなくすほどのヒドイ二日酔い! で、部屋にはなぜか美女・トラ・赤ん坊が……という予告編からして、とても面白そうでした。テンポがよく、小ネタもすべらず、明るく笑えて楽しい映画だった。ていねいに伏線がちりばめられて…

『ヤギと男と男と壁と』

アメリカ軍に実在した(?!)超能力部隊のその後を描いたコメディ。わりと淡々とした演出で、期待してたより笑えませんでした……。ストーリーも弱い。俳優陣はわりと豪華で、ジェフ・ブリッジスが群を抜いてノリノリの怪演。ユアンもジョージ・クルーニーも喰わ…

マンガ『放浪息子(11)』

放浪息子 11 (ビームコミックス)作者: 志村貴子出版社/メーカー: エンターブレイン発売日: 2010/12/24メディア: コミック購入: 10人 クリック: 303回この商品を含むブログ (77件) を見るみんな中3に進級し、高校受験を意識しはじめた巻。ショートカットのま…

マンガ『テレプシコーラ』第2部・5巻

舞姫(テレプシコーラ) 第2部 5 (MFコミックス ダ・ヴィンチシリーズ)作者: 山岸凉子出版社/メーカー: メディアファクトリー発売日: 2010/12/22メディア: コミック購入: 2人 クリック: 54回この商品を含むブログ (34件) を見るバレエダンサー志望者たちの熾烈…

『樹をみつめて』

樹をみつめて作者: 中井久夫出版社/メーカー: みすず書房発売日: 2006/09/21メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 12回この商品を含むブログ (22件) を見るとても長い「戦争と平和についての観察」が圧巻だった。平和のほうが維持のためにどれほど消耗するこ…

『徴候・記憶・外傷』

徴候・記憶・外傷作者: 中井久夫出版社/メーカー: みすず書房発売日: 2004/04/02メディア: 単行本購入: 5人 クリック: 22回この商品を含むブログ (43件) を見る徴候を読みとる機能=「微分」的、記憶を溜めこむ機能=「積分」的、という解説がとてもおもしろ…

ABC翻訳教室(4期)・第2回

課題は、ドラッカーが来日時に日大でおこなった演説。とても格調の高い原文で、難しいけれど面白かったです。カジュアルよりもフォーマルな文章のほうが好みなんだな、たぶん。演説なので、「みなさーん!」て大げさに声をはりあげる感じ、ひょうたん島のド…

仏(フレンチ)・お兄さん

荻窪でボス(仮名)と会食。わりと新しめのフランス料理店に入ってみた。気のいいフランス人のお兄さんたちがやってる、可愛いけど芯のあるお店だった。パテ食べたいーとボンヤリ考えてた矢先に、ちょうど美味なやつに当たって嬉しかった。夜は雨に降られ、…

10年パスポート

この年末でパスポートが切れるので、切り替え申請に行きました。前のは最初の会社で、研修旅行のために(会社のお金で・・)作ったやつ。まだ私の青春もITバブルも終わってなかった(!?)。写真の顔が幼くて心底イヤだったので、期限が切れてほっとしました…

真冬の楽しみ

お友だちの家にお邪魔して、ささやかな忘年会をやりました。リラックスモードに入ってしまい、時計を見ても時刻が読み取れず・・て、半分寝てたのかも? 長居しすぎてご迷惑をおかけしました。ホットワインすごくおいしかった。

業界に潜入?

文芸とかノンフィクの翻訳者さんに、少しお話をうかがう機会がありました。文系出身でもポピュラーサイエンスはやれる!調べものが好きなら、パズルを解くような楽しさで訳せるよー、とか。昔の柴田教室ってば俊才ぞろいで、今はみなさんひとかどになられて……

スヌーピーでお別れ

某カルチャーセンターの翻訳教室、最終日。ここは夏頃から入って、女性の先生が選んだ教材が(カマトトぽくて!)新鮮だったけど、継続しないことに決めた。最後にスヌーピーの四コマ漫画を訳せて楽しかったです。短いので下に載せてみる。(Cはチャーリー…

『わたしは英国王に給仕した』

わたしは英国王に給仕した (池澤夏樹=個人編集 世界文学全集 第3集)作者: ボフミル・フラバル,阿部賢一出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2010/10/09メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 150回この商品を含むブログ (26件) を見る鳩に餌をやろうとして…

マンガ『のだめ』完結

(KC KISS)" title="のだめカンタービレ(25) (KC KISS)">のだめカンタービレ(25) (KC KISS)作者: 二ノ宮知子出版社/メーカー: 講談社発売日: 2010/12/13メディア: コミック購入: 22人 クリック: 834回この商品を含むブログ (165件) を見る番外編も終わって、…

『スプリング・フィーバー』

現代中国の南京を舞台に、ゲイの青年をめぐる男女の三角関係をオフビートで描いた(いかにもミニシアターらしい)青春映画でした。出てくる人たちみんな、色気があってよかった。職業俳優の洗練されて整った美しさとは違う種類の、生命力そのものが醸し出す…

『人生の奇跡』

人生の奇跡 J・G・バラード自伝 (キイ・ライブラリー)作者: J・G・バラード,柳下毅一郎出版社/メーカー: 東京創元社発売日: 2010/10/28メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 23回この商品を含むブログ (14件) を見る異色SF作家のJ.G.バラード自伝を一気…

「余命反展」

三鷹の天命反転住宅へ。滝本誠さんご所蔵のリンチ作品を拝見してきました。のんびりとした午後、noirな濃いコーヒーをいただきながら……。噂どおりの不思議な空間だった。洋書大放出コーナーでマキューアン『セメント・ガーデン』を掘り出す(著者近影が男前…

『裏面』

恵比寿ガーデンシネマのポーランド映画祭で『裏面』を観た。ヒロインが女三代で同居してるハイミスの編集者なんで、これは観なきゃーと思って……。モノクロの過去(スターリン時代)と、カラーの現在が交錯する。ブラックユーモアにあふれた面白い映画だった…

「橋本平八と北園克衛展」

世田谷美術館へ。ガラガラにすいていたけど、とてもいい展示だった。兄の橋本平八は彫刻家で、30代で夭折している。神仙に材をとった素朴さの漂う木彫は、今見ても全然古びていない。フォークロアぽいのに現代的でもあり、シュールレアリズムに片足踏み入れ…

「香水瓶の世界」展

午後から庭園美術館へ。香水瓶の展覧会を見に行ってきました。最終日だったせいか、けっこう混み合っていた。あれれ? 何だか体調よくないなー、と思っていたら、不覚にも貧血におそわれて途中で倒れてしまいました。とほほ。ルネ・ラリックとか、20世紀初め…

マンガ『本屋の森のあかり(8)』

本屋の森のあかり(8) (KC KISS)作者: 磯谷友紀出版社/メーカー: 講談社発売日: 2010/11/12メディア: コミック クリック: 30回この商品を含むブログ (27件) を見るほのぼのした絵とは裏腹に、けっこう胸をえぐってくるマンガだなぁ。本好きな人には他人事とは…