2011-01-16 『フリアとシナリオライター』 読書 フリアとシナリオライター (文学の冒険シリーズ)作者: マリオバルガス=リョサ,Mario Vargas Llosa,野谷文昭出版社/メーカー: 国書刊行会発売日: 2004/05/01メディア: 単行本購入: 3人 クリック: 65回この商品を含むブログ (31件) を見るポップな表紙につられて立ち読みしていたら、面白くて止まらなくなってしまった。リョサが自身の青春時代を振り返って書いた、自伝的な作品。重量級ボクサーが、オレ様は技だってすごいんだぜーと見せびらかしてる感じで、小粋なしかけが満載です。天才シナリオライターのカマーチョが次々に書き飛ばす、劇中劇ならぬ小説内ラジオドラマが、どれもキャッチーで最高に面白いの。これぞラテン! 後半の盛りあがりもハラハラするし、オチもほんのり切なくて、文句なし。 「黒いロリータ」とでも呼ぶべき、ナボコフ先生へのオマージュもあってニヤリとさせられた。