2010-02-01から1ヶ月間の記事一覧

再開することに

いろいろ迷った末、やっぱりここで日記をつけることに決めた。 今日は吉祥寺で百年に寄ってきた。行くたびに充実してゆく古本屋さん。安めの文庫をいろいろ買い込んだ。

ウリツカヤ『通訳ダニエル・シュタイン』

通訳ダニエル・シュタイン(上) (新潮クレスト・ブックス)作者: リュドミラ・ウリツカヤ,前田和泉出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2009/09/01メディア: 単行本 クリック: 15回この商品を含むブログ (27件) を見る通訳ダニエル・シュタイン(下) (新潮クレスト…

パリ・オペラ座「バレエ・リュス」ガラ

昨年12月の公演。テレビで放映しておくれーーーと、日本の片隅から念じていたら、NHK教育の「芸術劇場」でやってくれました。嬉しかった。 「バラの精」はフォーキン振り付け。音楽はチェロの独奏からはじまる。バラの精がすごく色っぽくて、こんなに豊潤な…

『ウィニングチケット−遙かなるブダペスト』

サッカーくじで一山当てて大喜びの一家。だが、賞金を受け取ったその日にハンガリー動乱が勃発! 街から物資が消え、大金を手にしたものの価値は紙くず同然に……。甲斐性がなくてオロオロしてる小市民な主人公と、騒ぎにまぎれて脱獄してきた政治犯(実は詐欺…

二月文楽公演『大経寺昔暦』

近松原作の「おさん茂平衛」、はじめて見ました! 映画の『近松物語』の元ネタ。映画だと後半を『冥途の飛脚』の「新口村」とくっつけてあるんだけど、今回その理由がわかった。……だって後半、いまいちなんだもん。たしかに本文は名調子と思うけど、岡崎の在…

『だれのものでもないチェレ』

'76年のハンガリー映画をニュープリントで。孤児のチェレが、着る物すら与えられない悲惨な農場暮らしをどうにか抜け出したかと思うと、次は、魔女のように冷酷な女が支配する別の農場へ……。さらなる悪夢が襲いかかってくるのでした。帝国時代を抜けてもソ連…

『海街diary(3)陽のあたる坂道』

海街diary: 陽のあたる坂道 (3) (フラワーコミックス)作者: 吉田秋生出版社/メーカー: 小学館発売日: 2010/02/10メディア: コミック購入: 22人 クリック: 305回この商品を含むブログ (173件) を見るさりげない日々の感情のゆらぎが丁寧に描かれてる。表題作…

『おとうと』

山田洋次監督の新作映画。今は滅びてしまったのかもしれない「小市民的」な日常の心地よさと、人生の中に起こるドラマ(日常を「凪」とするなら、些細な「波風」とでもいうべき事件)の対照がしっとりと胸にしみいる。わかりやすいセリフと、季節や天候、光…

『ダーク・ブルー』

ダーク・ブルー [DVD]出版社/メーカー: ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社発売日: 2003/04/04メディア: DVD クリック: 6回この商品を含むブログ (25件) を見る第二次大戦中、チェコスロヴァキアの志願兵たちが英国空軍に傭兵として従軍していたという……

二月大歌舞伎

夜の部を幕見で拝見。「壺坂霊験記」は前半がとにかく暗くて長い。現代人じゃもうこの 遅 い 進み方には耐えられんーーと思ったほど。昔は夫婦の情愛とか、座頭の仕草とかが見所だったのでしょうか。歌舞伎座の舞台が広すぎて空間が余ってしまう。でも後半、…

国立能楽堂・二月定例公演

狂言は「節分」。鬼の面が凹凸あってユーモラス。途中かなり睡魔に襲われましたが……。 能は「朝長」。前シテと後シテがまったくの別人(演者は同一)というのが面白かったです。前シテ(青墓の長者)が女性であるために、朝長のはかない運命、若くして滅んだ…

『かいじゅうたちのいるところ』

センダックの絵本をスパイク・ジョーンズ監督が映画化。と聞いては、期待せずにはいられませんー。予告編のイメージもすばらしく、心から楽しみにしてたのですが。たしかに映像はよかった。各シーンは扇情的な音楽でPVみたいな仕上がり。しかし、家族(共同…