「橋本平八と北園克衛展」

世田谷美術館へ。ガラガラにすいていたけど、とてもいい展示だった。兄の橋本平八は彫刻家で、30代で夭折している。神仙に材をとった素朴さの漂う木彫は、今見ても全然古びていない。フォークロアぽいのに現代的でもあり、シュールレアリズムに片足踏み入れてるような感覚。ふしぎ。昭和初期にこういう感性を持っていた人は、ひとりぽっちで寂しかったよねえ、と切ない気持ちにおそわれた。
弟の北園克衛は兄の倍くらい生きて、マルチな才能を発揮した詩人・装丁家・アーティスト。本人もかっこよくて超おしゃれ!モダニズム全開な装丁の数々は、今なおデザイン界に影響を与え続けていると思われます。それに、英語版の『セバスチャン・ナイトの真実の生涯』の表紙には、この人のプラスチックポエムが使われていたのでありました。わぁ、ぜんぜん知らなかったな。

The Real Life of Sebastian Knight

The Real Life of Sebastian Knight

これこれ。んー、素敵ですねえ。