『徴候・記憶・外傷』
- 作者: 中井久夫
- 出版社/メーカー: みすず書房
- 発売日: 2004/04/02
- メディア: 単行本
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たぶん中世・近世辺りまでの過酷な環境では、ささいな徴候を読みとる能力は、人間が生きのびるための必需品のようなものだったのが、こんなに安全で手軽な世の中になると、そうした能力は「余って」しまい、持ち主を痛めつける素になるらしい。
……という感じで、この本は書いてあることがとても難しく、同時に刺激的でメチャメチャ面白く、しかも文章そのものは説き聞かせるように平明なので、読んでいるとすぐ眠くなってきてしまい、なかなか読み終わりませんでした。