ドラマ「ハゲタカ」再見(6)

第6話「新しきバイアウト」
ホライズン本社からは解雇され、ピストル誤射で足に重傷を負い、すべてを失った鷲津が再起をかけて、いよいよ芝野とタッグを組むことに! わー、盛りあがる展開だなあ。ふたりはホライズンの狙うレンズ部門を守るため、エンプロイー・バイアウト(EBO)という手段で対抗。従業員みずから会社を買収し、独立をめざす……。
最終話はそれまでと違った雰囲気。現在進行形というか。鷲津の立ち直っていく過程が、リハビリを通して視覚的に描かれる。また、リストラに直面した芝野が、端末部門の牛島さんに死なれてしまい、三島製作所の事件のモチーフが繰り返される。鷲津と芝野の志はひとつで、出発点はやはりあの事件だった、という主題が浮かびあがってくる。
加藤さんをEBOに誘う時は、結局、情にうったえるのが「ハゲタカ」っぽくない! それはちょっとガッカリなんですが(笑)。人の心を動かせるのは、カネでも合理主義でもなかったわけで。ラストは一発逆転でホライズンを出し抜き、亡き三島さんの仏壇に手を合わせて幕……。これぞドラマ、って感じのドラマ。ああ楽しかった。