ドラマ「ハゲタカ」再見(4)

第4話「激震!株主総会
前話から3年たち、次のターゲットは、戦後の製造業の浮き沈みを絵に描いたような、巨額の赤字にあえぐ電機メーカー(赤字が800億ってすごい)。菅原文太が、末期ガンの創業者社長を好演。この渋ーい存在感がよいですな。一方、アメリカ本社からの突き上げが厳しく、鷲津の立場もけっこう追い込まれている。
第4話は、工場のエキストラの皆さんがリアル。あと、特級技師の加藤さんが! せりふは少ないながらも、眼光するどくて印象に残る。大木邸や株主総会の会場など、ロケ地もよかった。大木社長のせりふ、「やり直したかったら、何もやらないことだよ」……これが謎めいている。とても日本的な感じもする。流れにまかせるだけ、というか。そういえば、再建計画へのダメ出しのやり方も日本的だ。どこがダメなのか具体的に指摘せず、とにかく何度も作り直しさせる。
三島がキャスターに出世し、西野ジュニアも不気味に再登場。あいかわらず芝野はナニワ節な「人情」を引きずりつつ、鷲津の行く手をはばむ……。