ドラマ「ハゲタカ」再見(3)

第3話「終わりなき入札」
会社再建のためのスポンサー枠を取り合う入札合戦。銀行vs外資の、わかりやすい図式で、刻々とアップしていく入札額が緊張感をあおる。水面下では新社長の横領疑惑をめぐり、テレビ記者の三島が裏をとるために奔走する。深夜ニュースのためのタイムリミットが迫り……。という感じで、3話はドラマ的には盛りあがるのですが、各人物の行動がそれほど実を結ばないので、物足りない感も漂います。芝野の変心がなかったら、鷲津も勝てなかったわけで。
でも結果的に、芝野をつき動かすことになったのは、過去の三島製作所の事件がもっている重みだったのかも? 事件によって大きく変わった、鷲津や三島の生き方を目にしたことで、芝野自身にも変化が訪れたのかもしれません。自販機に小銭を入れようとしても、素通りして落ちてきてしまう場面は、芝野の銀行員としての人生そのもの、と言えそうです。ラストは鷲津のスカウト(ちゃっかりしてる!)を、芝野がはねのけて、対決の第三ラウンドが終了。