星新一と安部公房
- 作者: 最相葉月
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2010/03/29
- メディア: 文庫
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- 作者: 最相葉月
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2010/03/29
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最相葉月さんのノンフィクションはストーリー性があって読みやすいです。説明とドラマ場面の配分も絶妙だなー。『絶対音感』でも母娘の絆が描かれていましたが、この本でも、家族や親子関係がテーマの底を流れている気がします。
- 作者: 安部ねり
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2011/03/01
- メディア: 単行本
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安部公房は北海道出身で、満州の奉天で育ったという。長男で、若くして父を亡くし、東大卒なのは星新一と同じ(そして、どっちも奥さんがすごーく美人!)。公房には商才があったそうで、日本でも早くからワープロやシンセサイザーを操ったりと、生き方そのものに器用さとしなやかさが感じられます。
思うに、権威や格式の下で育った人(新一)はポップをめざし、元からポップな人(公房)は高踏的に……というふうに、逆へ逆へと進む傾向があるのではないでしょうか?
アメリカで青春を送った父親の影響が色濃い星新一と、旧共産圏で大きな共感を呼んだ安部公房。などと、同世代のSF作家として、いろいろな面で対比できて面白いふたりです。