どうなる電子書籍?

電子書籍がらみの本を、あれこれ読んでみました。今後の動向が気になる。紙の本もすぐにはなくならないでしょうが、iPodみたいに、ひとり1台はリーダーを持ち歩く時代が、もうそこまで迫ってきているのかも。楽しみですねー。もう本棚整理に悩まなくてすむ、と思うと(笑)。

2011年 新聞・テレビ消滅 (文春新書)

2011年 新聞・テレビ消滅 (文春新書)

新聞や雑誌の購読数は下がり続けており、時代遅れのメディアに転落しつつあります。twitterの1行ニュースとか、youtubeの短い動画なんかは、「マイクロメディア」というらしい。もう情報をパッケージ化して売る時代は終わり、受け手が欲しい情報を好きに切り取って楽しめるようになってきている。アメリカでは次世代の出版ビジネスの主導権をめぐって、すでにamazonGoogleがしのぎを削ってます。情報の送り手と受け手をつなぐ「仕組み」を提供する企業が、今後は生き残っていくのでしょう。
電子書籍の衝撃 (ディスカヴァー携書)

電子書籍の衝撃 (ディスカヴァー携書)

これはオススメ! コンテンツ配信で一歩先をいく音楽業界の解説もあったり、いろんな話題が取りあげられていて、読み物としても面白い。2010年現在の電子書籍の状況が、これ1冊でざっと見渡せる感じで、読み応えありました。
電子書籍の真実 (マイコミ新書)

電子書籍の真実 (マイコミ新書)

著者は新潮社の出身で、今は弁護士の資格をもっている人。出版社側の視点から、日本の(CD-ROM出版などを含めた)電子書籍への取り組みの歴史とか、これからの展望などが語られています。
ルポ 電子書籍大国アメリカ (アスキー新書)

ルポ 電子書籍大国アメリカ (アスキー新書)

今月の新刊。読みやすくて、面白いトピックがいろいろ詰まってます。アメリカの出版事情や、電子書籍へのゆるやかな移行についてなど。とくに、パワフルなエディターたちの活躍ぶりが印象に残りました。
ブックビジネス2.0 - ウェブ時代の新しい本の生態系

ブックビジネス2.0 - ウェブ時代の新しい本の生態系

共著なので、いろんな立場からの臨場感ある提言が並んでいて、興味深く読めました。わりと若手の(30代くらいの)人たちから、柔軟な発想でおもしろい意見が出ていて、共感できる部分も多かった。また、国会図書館の方による「未来の図書館像」のパートは、具体的なアイディアがずらりと並んで、読みながらワクワクしていました。情報化社会は、みんなの生活に豊かさをもたらす可能性がたくさんあるはず……時間差や距離のハンデがなくなったり、本来プラスに働く面も強いはずなのに、ご年輩の頭のカターイ人々が主導権を放そうとしない分野では、なかなか切り替えが進まなくて歯がゆいなあ!と思うのです。(あ、これは自分のグチだね……)