入江敦彦『イケズ花咲く古典文学』
- 作者: 入江敦彦
- 出版社/メーカー: 淡交社
- 発売日: 2010/03/03
- メディア: 単行本
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「金閣寺」における三島vs水上勉の対決も面白く、近代以降に京都の(お寺の)イメージを支えてきたのは、実は京都人ではない、という指摘には、そういやローマ教会のトップだってローマ出身じゃないぞー?というような、歴史を積み重ねて「都市」が権威をもったり、意味づけされてしまうことの、ジレンマを感じさせられました。舞妓さんだって、最近では京都出身ではないものね……。実はそれって都市に限った話じゃなくて、西洋音楽やバレエの担い手にアジア人が増えていくとか、他の分野にも通じているのかもしれません。