『ドナウよ、静かに流れよ』

ドナウよ、静かに流れよ

ドナウよ、静かに流れよ

2001年、ドナウ川に身投げした邦人男女がいた、というのでビックリして読んでみた。心中事件を扱ったノンフィクション・ノベル。いろいろな示唆に富んでいる。アダルトチルドレンの問題。バブルの残滓や、機能不全家族について。海外で若い日本人が自立して生き抜くことの難しさや、死に惹かれる思春期の不安定さだとか……。あの頃の時代の空気を感じた。女の子が美化されすぎ?な面はゆさもあったけど、とても面白かったです。