ペレーニのバッハ

バッハ全曲演奏会の第二夜(第一夜はレッスンと重なりパス)トッパンホールにて。ペレーニさんは誰もが絶賛、チェロ弾きの間で神のように崇められてる、とのこと……初めて生で聴けるので、楽しみにしてました。やっぱすごかった! 音楽を聴いたというより、体験した。地上から天上へ連れて行かれ、その間に人々の語らいや、生き物たちの息吹に耳を澄ませ、波や風のざわめき、美しい情景の数々に魅せられて、また地上へ戻された……そんな感じでした。それがバッハの音楽。すげー。まさに至芸。まったく押しつけがましさのない演奏で、奏者は透明な存在です。「私」というものを消した先に、芸術の喜びと真髄があるのかもしれません。