『時のしずく』

時のしずく

時のしずく

須賀敦子全集にも収録されている解説が入っており、とても読みごたえがあった。須賀さんもまた、阪神間モダニズムの申し子であったことがわかります。それと、中井先生が、お弟子さんを若くして亡くされた時の追悼文も、涙なしには読めない悲痛なものでした。去る者をおくる立場で書かれた文章が、ずしりと胸に響いてくる一巻。