レンピッカ展

ポーランドの名家出身、パリに亡命して1920年代に活躍した女性画家・レンピッカの回顧展。おもしろかった! 肖像画がすばらしい。近寄って凝視するとパーツはすごくリアルなのに、遠目で全体を見るとイラストっぽい。そのへん、近代日本画の手法とよく似てる。画面構成も計算尽くしで、初期のバルテュスをほうふつとさせる。女の身体の力強さ。目の輝き。指先の繊細さなど。20年代後半の作品はとくに傑作揃いで、見てて陶然となりました。この人、基本的にはナルシストで、モデルに自分を投影する形で、人生の様々な年代・局面に差しかかった「女たち」を描いています。
そうそう、ものすごく保存状態の悪い一枚があって、何でだー?と所蔵を見たら、ジャック・ニコルソンだったの。笑った。