『この世の涯てまで、よろしく』

この世の涯てまで、よろしく

この世の涯てまで、よろしく

ふと気づいたら、生き返ってカフェに座っていたアルトゥア……50年前に死んだはずなのに? 元ピアニストの彼は、現代の音大生たちと知り合い、自分の「よみがえり」の秘密を探るため奮闘する。そんな中、音大の構内であやしい殺人事件が起こり、アルトゥアが容疑者にされてしまう。生前の記憶も少しずつ戻ってきて、意外な真実が明らかに……。
という感じでストーリー展開はとても面白いのですが、新人作家なので描写はけっこうぎこちなく、登場人物も多くて冒頭あたり混乱しました。でもちょっぴり初期のファンタジーノベル大賞の作品(あ、日本の賞ですよ)たちと似た雰囲気で、なつかしーー、こういうの好きだった!とワクワクしながら読めた。音大生たちのドタバタ劇なので、「のだめ」の二ノ宮さんに表紙描いてもらえば絶対売れるのに……などと思ってしまった私。この表紙もオシャレで可愛いんですけどね。